宮の町の家 |
|
「宮の町の家」 敷地は工事車両も充分に入れない、細い道が張り巡らされた昔からの住宅密集地にある。周囲には比較的小さい家が立ち込み、家同士の距離も近く庭も充分に機能する広がりを保てないでいる。 外気の居間は、各部屋を結ぶ動線でもあり、拡張されたリビングでもあり、主人が趣味を楽しむ庭でもある。外周部に設けた引戸の開閉によって外気への開放度は調整可能であり、中間季や夏季では風を取り入れ快適に過ごす事が可能な木陰の様に、また冬期には開口を閉ざす事で上着を一枚着込むような働きをする。 (藤本寿徳) |
photo by Kazunori Fujimoto |