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静かな時間、穏やかな時間 静かな場所、穏やかな場所
静けさ、穏やかさ。自分の心がそういう中にある時 建築を美しく感じ、奥深い建築の魅力に静かに感動する。 旅で訪れる名建築に心打たれるのも、自分自身の感受性が高まっているから、建築の放つ力と瞬時に一体となれる。
静かな時間、場。 建築に限ったことでないと思うが、あらゆる情緒豊かな作品の端緒はそこにあるように思う。
情緒、完成した後に生み出されるであろうそれをイメージしながら設計は進む。 建築の最大価値は情緒だと信じている。
周囲の環境、そこに流れている時間も大きく左右する。 周囲の環境を読み取るとは、その場の魅力を体いっぱいに感じ入ることでもある。
人を包みこむ空間も人の心に大きく作用する。 周辺環境と建築が溶け合って、穏やかな時間、穏やか場所が生まれる。 周囲と一体となって静かな場所、静かな時間を生む建築。 空間が豊かな時を生む。 いい建築の条件だと思う。
静かな音楽を聴いて心が動く時と、建築に深く魅入る時の心の状態は、僕の場合とても似ている。
ということを、久石譲の音楽を聴きながら感じた。 自分の設計した空間で「アシタカ聶記」が聴いてみたい……。
そうしよう、来月久しぶりに沖縄に行く予定なので、辺名地の家にCDを持っていこう。
辺名地の家のお施主さんはクラシックに造詣が深く、本業の他にオペラに関する著作も出す本格派である。 本格的なオーディオセットがそろっている。海外からプロの音楽家も訪ねてくる。
大きなスピーカーがあり、大きな気積の部屋で聴く音は僕にも違いが判る。コンクリートの反響から心地良い残響も生まれている。
今頃になって、お施主さんの時間の過ごし方に思いをはせ、心の底から共感、感謝できるようになったのは、設計者として時間がかかりすぎたということに反省している。
力強く生い茂るヤンバルの樹々と海に囲まれ、満天の星空と海風を感じながら聴く久石譲が楽しみだ。 ブログを書きながらひとり盛りあがってきた。
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08:01, Thursday, Mar 28, 2013 ¦ 固定リンク
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