プロフィール
藤本寿徳

2024年12月
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26
27
28
29 30 31        

最近の記事
新刊のお知らせ-「建築・住宅デザ ..

アスタリスクのミニムービー

大山6合目避難小屋の美しさ

かっちりつくる

以前の記事
2024年 7月
2024年 3月
2021年 8月
2020年 8月
2020年 3月
2020年 2月
2020年 1月
2019年12月
2019年 9月
2019年 8月
2018年 2月
2016年 8月
2016年 6月
2016年 5月
2016年 4月
2016年 3月
2016年 2月
2016年 1月
2015年12月
2015年10月
2015年 6月
2015年 4月
2015年 3月
2015年 2月
2014年12月
2014年10月
2014年 9月
2014年 8月
2014年 7月
2014年 6月
2014年 5月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年 9月
2013年 7月
2013年 5月
2013年 3月
2013年 1月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年 9月
2012年 8月
2012年 7月
2012年 6月
2012年 5月
2012年 4月
2012年 3月
2012年 1月
2011年11月
2011年 8月
2011年 7月
2011年 6月
2011年 5月
2011年 4月
2011年 3月
2011年 2月
2011年 1月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年 9月
2010年 8月
2010年 7月
2010年 6月
2010年 5月
2010年 4月
2010年 3月
2010年 2月
2010年 1月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年 9月
2009年 8月
2009年 7月
2009年 6月
2009年 5月
2009年 4月
2009年 3月
2009年 2月
2009年 1月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年 9月
2008年 8月
2008年 7月
2008年 6月
2008年 4月
2008年 3月
2008年 2月
2008年 1月
2007年12月

 



おもろを聴いて
ETV特集で伊波普猷とおもろの話「深く掘れ己の胸中の泉」を見て、沖縄で設計した辺名地の家のことを思い出しました。

敷地周囲には4カ所の御嶽があって、地鎮祭ではその4カ所を巡りました。基本的に沖縄には日本神道の流れはないのでどうするのだろうと思っていたら、お寺の住職さんによる仏教式の格好で御嶽をまわる地鎮祭でした。

設計時の敷地調査の時から、竣工後に訪れる今でも、御嶽にお参りして心を鎮め、土地の神々に祈願と感謝のお参りを重ねています。土地の神々や先祖たちの声が聞こえてきたり、またこちらの話も聴いてもらったり、とても幸せな土地との会話ができます。
と書くと大げさなと思われるかもしれませんが、僕はそういう気配を感じています。

おもろの響きを聴くと、沖縄の自然とともにある人々の歴史、全てが表現されているように聴こえました。言葉の意味が判らなくても、ゆっくりとした呼吸と旋律から身体に染み入る空気感が漂っています。

御嶽に行くと、たくさんの蝶が舞っていて歩いていると囲まれたり道先案内をしてくれます。土地の先祖や神々に辺名地の家が喜んで受入れられているような気がします。
設計を通じて、自分なりに沖縄のことを理解し、それを表現できたことを嬉しく思っています。
沖縄のように、強いアイデンティティーがある人たちが羨ましい。自分にはそれに対応するようなアイデンティティーというものがありません。
自然とともに暮らし、そこに神々を見て感謝してきた沖縄の暮らしは豊かだと思います。

写真は辺名地の家の裏山の中にある御嶽です。
とても神聖な場所です。辺名地の家の守り神です。

20100707_99_18

20100707_99_15

この写真は上の御嶽に続く道、日の光が落ちている場所の奥からが結界、御嶽になります。

20100707_99_12

こちらは、辺名地の家の前にある御嶽。このでいごの木は沖縄の木百選に選ばれています。


20100707_99_9

20100707_99_6

20100707_99_4
00:25, Monday, Feb 21, 2011 ¦ 固定リンク

△ページのトップへ